続き2
‘ また、睡眠には、フロイトの言うところの快楽原則という法則があり、脳の意識レベルをできるだけ低くしようとしています。つまり、出来るだけ目覚めないように脳が休みたがるのです(この「快楽原則」をGoogleで調べると、いかに多くの人がこの言葉を誤解しているか分かる。「フロイトの快楽原則論が登場すると、性欲は正しいことになった」とか、なんでやねん!)。
確かに、脳が眠ろうとする欲求を持ちながら、逆に、一定の時間で目覚めようとする仕組みもあり、それらが具体的にどのようなバランスで働いているのかは、まだまだ分かっていない部分です。どんな睡眠薬も、人間が本来持っている自然な睡眠を実現することは出来きていないのです。
しかし、睡眠が「出来るだけ眠りたいけど、目覚めないといけない」という脳の働きのバランスで成り立っていることは確かで、夢も、その脳の働きのバランスの中にあるのです。だから、現実の本当の問題を夢の中で見て考えるというのは、睡眠のレベルを大きく「目覚め」の側に押しやり、目覚めてさせてしまうのです。「現実」かどうかを判断する脳の機能も、夢の中では働かないのが「現実」なのですが(だから、現実ではありえないようなことでも、夢の中では迫真にせまり、ハラハラドキドキする)、現実として認識した時点で、睡眠は終了してしまいます。
このことから、現実の意識(実際は「表層意識」、「現実」とはニュアンスが異なる)レベルで考えていることを夢に見られない以上、見ることのできる夢は、現実から離れた、潜在意識の部分だと結論づけられます。
(本当の結論は次の感想に、、)’