通学路の安全を考えた シンポジウムに参加して(分離信号の動作タイプページも作成)
‘先日、豊中市で行われた「通学路の安全を考える」シンポジウムに参加してきた。
(分離信号(歩車分離信号)のタイプ別動作ページも作成)
子供の通う小学校で、私も提案していた「学校安全委員会」が設置させるので、その活動の参考になればと思ったのが主な動機であるが、もともと、大阪市近辺の自治体、特に池田市、豊中市、伊丹市は子供や住民の生活安全への意識が高く、前から関心があったのだ。だから何か参考になることを聞きつけると、調べて学校やPTAに報告していた。
参加して本当に良かった。自治体や学校がここまで取り組めるのだということが分かって有意義だった。
講演の長谷氏(命と安全を守る歩車分離信号普及全国連絡会 会長)の話には身に迫るものがあり、特に、自身の長男が交通事故で亡くなった時の話には泣かされた(涙なみだ)。
この講演で感じたのは、安全のための方策があるのに、それを「効率が悪くなる、渋滞する」という理由で行わないのは、命への冒涜だということ。分離信号(歩車分離信号)導入で増加する待ち時間はわずかで、それは命を守るためなら当然の犠牲ではないだろうか。
我々は、神戸の震災、東北の大津波、原子力発電所の事故から何を学んでいるのだろうか?万が一に発生する災害や事故にそなえて多大な負担をするのは効率的ではないだろう、それでも、私たちは、日本の人口の0.015%の1万8千人以上が犠牲になった震災にも反省して改めて備える必要があるのだ。そして、毎年防ぎ得る事故や自殺があるなら、命を尊重するために、それを防ぐために努力すべきなのだ。
尼崎の脱線事故で分かるように、コストの前に安全をおざなりにすることは法律違反ではなく、事故が起こるまでは全く問題にならない。でも、事故が起きて、その当事者になったとき、それを防ぐ方法があったのだと分かったら、悔しくてしょうがないではないか。もし、それが自分の子どもだったら、と思うと恐ろしいではないか。
講演の後、パネルディスカッションがあり、毎日新聞社 社会部副部長 大川氏をコーディネーターに豊中市の教育関係者と講演者の長谷氏が参加した。
豊中市の場合、自治体と学校・地域が積極的に通学路の安全に取り組んでいるのに比べ、大阪府警の旧態依然たる姿勢が何度か話題に上った。
そして、一人の豊中市民が、何十年も前から子供の学校へ通う道の危険を訴え続け、ついに学校、行政や警察すらも動かした話を聞いた。まさに豊中市民のヒーローである。そのヒーローは既に亡くなってしまったが、豊中市の道路行政・学校に関わる人なら誰でもその人の功績を知っているという。
命の為の闘いに決まった方策なんてない、誰もが参加資格をもち、誰もが同じような力を持っていることを再認識した。わが子のため、そして、すべての子どもの命のために私も頑張ろうと思った。
【分離信号(歩車分離信号)】
今回の講演者、長谷氏は「歩車分離信号」という言葉の発案者でもある。分離信号にはいろいろなタイプがあるが、その動作を解説する警察庁の資料はあまりにシンプルすぎる。
◆警察庁の資料より
他の資料を探してみたが、どれもインターネット時代の資料としては今一歩、ということで、自分で作ることにしました。
◆今回作成した信号の動作GIFアニメ
こんなかんじに、
イラストレータでデータを作り、信号機や横断歩道のいろいろなタイプに対応できるようにし、それを基にGIFアニメなどに作り分けた。
交通安全や学校安全の主旨に沿うご利用であればご自由に使用可能です。また学校や自治体などで利用される場合に、個々の交差点に合わせカスタマイズする場合にはご協力します。
分離信号の動作タイプのページ
シンポジウムの新聞記事(毎日新聞)
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