タミヤ 英軍 LRDG & クォード・ガントラクター & 25ポンド砲 小物と情景
タミヤ 英軍 LRDG & クォード・ガントラクター & 25ポンド砲 小物と情景
1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.92 イギリス L.R.D.G. コマンドカー
1/35 SCALE BRITISH L.R.D.G. COMMAND CAR 30cwt TRUCK
2017年8月26日(土)ごろ発売
1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.44 イギリス・25ポンド砲とクォード・ガントラクター
1/35 SCALE BRITISH 25 PDR. FIELD GUN & QUAD GUN TRACTOR
1974年1月発売
(リンク先はAmazonですが、Amazonで古いプラモデル買うのはお勧めしません。ネット通販ならヨドバシかジョーシンで再販を狙うか、メルカリやヤフオクをチェックする方が良いです。)
(もちろん、一番良いのは模型屋さんに足を運んで探すのが一番です。)
AFVプラモデルで作って楽しいのは戦車などの大物だが、作った後で見て楽しめるのは小物が多いトラックやけん引砲だ。
特に乗員や内部が見えるオープントップのトラックとけん引砲の組み合わせは、実際の第二次世界大戦中も多用された使い方で、情景にも使いやすい。
英軍は装輪車輛を多用した。元々、自動車メーカーが多かったことと、植民地支配にトラックや自動車が必要だったためだ。
植民地での治安維持に戦車は大きすぎた。
第二次世界大戦では、ドイツの電撃戦に代表されるように、戦場での機動力が格段に向上した。
戦場で大規模な部隊移動を行い、相手防御の薄い部分へ戦力を集中させ、前線を突破し、敵後方へ進出するというのが機動戦・電撃戦の基本となり、陸上での戦闘は、この戦力集中と機動予備戦力による前線補強の繰り返しになる。
機動戦の直接の戦力は戦車と装甲兵員輸送車だが、それだけで前線を突破することは出来ない。障害物を排除する工兵や、砲兵や航空戦力による火力支援が必須であり、砲兵や工兵も戦車についていくだけの機動力が必要なのだ。
もちろん、戦車のように装甲化装軌化することは出来ない(工業力やコストの問題)ので、トラックや自動車を戦場に投入し、兵員や大砲を運ぶことにしたのだ。最も機動化の進んだ米軍の場合でも、戦車10万両にたいして、一般の車両はジープだけで60万両、様々なトラックをおそらく100万両近く生産しており、戦車の数十倍の装輪車両を使用していた。つまり、戦場で一般的に目にするのはトラックや自動車だった。
イギリスやソ連は米国の軍事支援を受けていたために、国産のトラックの生産数は思ったより少ないのだが、イギリスは技術を持ったメーカーが多数あったので、いろいろと面白いトラックや自動車を開発して戦場に投入している。
今回製作したプラモデル
LRDG ローバーコマンドカー
LRDGはローバー社のランドローバーを、アフリカ前線で使用した偵察型で、Long Range Desert Group、長距離砂漠部隊の略。水や燃料をたっぷり積んで、砂漠を長躯して敵の前線後方の偵察を行う。SASのもとになった部隊である。
タミヤのキットは古いものだが、今でもしっかり組めてディティールも楽しめる。人形は新しいものは精巧な表情で(古い人形は、それなり)油絵具で塗装すると、砂漠の戦士らしい表情に仕上がった。
クォードトラクター、25ポンド砲
クォードトラクターは、カナダ・フォード社、カナダ・GMのトラックでCMPという、共通生産していたトラックで、イギリス連邦軍で広く使用された。生産していた工場がいくつかあるので派生型も多い。クォードというのは「四角い」という意味の愛称らしい。同時期に米国が普通のボンネットタイプのトラックを大量に生産しているのにこんな形で作るかなと思うほどの四角です。カナダが作ったRAM戦車やセクストン、プリーストなどの自走砲の特異なフォルムと共通のSF感を抱く。
このトラクターと25ポンド砲の組み合わせのモデルも古くからあって、40年以上前に作ったことがあるほどだが、今でもしっかり組めるのだから、タミヤのプラモデルの凄みを感じるモデルだ。タミヤのMMシリーズでは、大砲とタイヤの車両は特に造形が精巧で、絶妙なデザインでモデリングされ、見所が満載なのだ。
25ポンド砲は88mmFLAKなどに比べると、モールドはだるく、省略も多い。でも私にとって、独軍に唯一対抗できたイギリスの大砲と言えばこれだ。
ドイツ88mm砲との圧倒的なまでの差別、25ポンド砲が少し安いとはいえ、第二次世界大戦アフリカ前線でのライバルとは思えないほどのわき役ぶり。
イギリスはアフリカ戦以後、米軍とともに機甲部隊の自動車化を進め、けん引タイプの25ポンド砲の活躍の場は減っていく。米英の砲弾規格を統一するために、イギリスの大砲は前線から去っていくことになるのだ。
LRDGには、ジェリ缶などの装備品を満載、フィギュアも多いので、いろいろ場面を想像しつつ配置していくものこのモデルの楽しみ方だ。
LRDG ローバーコマンドカー情景
コマンドカーはフィギュアも多くて、元からスタックからの脱出のシーンをモデリングしているので情景にセットしやすい。
表情も豊かでストーリーも組み立てやすいので、簡易な情景台を作ってみた。情景台・地面の材料のほとんどは園芸材料である。道路わきの石は赤玉土と使っている。
背景はネットで探して印刷したもの、今ならグリーンバックで合成も可能だな。
トラクターと25ポンド砲は、トラクター、大砲、弾薬輸送カートとすべて連結すると長い!。なので、蛇のようにとぐろに曲げて配置して写真に収めた。
どちらも、アフリカ前線を想定した塗装である。
同じ時に、同様の組み合わせでドイツ軍の車両も買ったので、いつか作って、両軍並べてみたい。
ちなみに、私は作ったプラモデルは全部、元の箱で作った箱に入れて保存している。作ったプラモデルにぴったりの箱を作って収納しておくと、壊れることも少ないし、紫外線で退色することも少ない。実際、何十年も保存していても元のままなので、おすすめである。
今回の作品はこの箱に入れての発送でヤフオクかメルカリに出そうかな。次作への資金集めをかねて。